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【産業保健師(企業看護師)の1日】夜勤なしで働く仕事内容と本音

【産業保健師(企業看護師)の1日】夜勤なしで働く仕事内容と本音

/ 22 min read

目次

「産業保健師(企業看護師)って、実際どんな働き方をしているの?」

「夜勤なしで本当に看護師として働けるの?」

そんな疑問を持っている看護師さんは多いと思います。

私自身、産業保健師として働いていた経験があります。実は私のキャリアの順番は少し珍しくて、新卒で健診機関の保健師としてスタートし、その後に産業保健師を経験。さらにその後で、病棟で夜勤も経験しています。

だからこそ、「病棟経験を積んでから企業へ」という王道ルートとは違う視点で、産業保健師のリアルをお伝えできると思います。

この記事を読めば、産業保健師の1日のスケジュール、良かったこと、転職前に知っておきたいギャップまで、ひと通り分かります。

夜勤なしの働き方を探している看護師さんは、ぜひ最後まで読んでください。

産業保健師(企業看護師)ってどんな仕事?

産業保健師の主な役割

「産業保健師って、何をする仕事なんだろう?」と気になっていませんか?

病院しか看護師の働き場所を知らないと、企業の中で看護職が何をしているか、想像しにくいですよね。私も最初はそうでした。

産業保健師は、企業に所属して、社員の健康管理を担う仕事です。主な仕事内容は以下のとおりです。

・健康診断の計画・実施・結果管理
・体調不良者やケガへの応急対応
・保健指導や健康相談
・メンタルヘルス対応
・健康教育・健康イベントの企画
・職場環境のチェック

患者さんを「治す」仕事ではなく、社員さんが「健康に働けるように支える」仕事です。

産業保健師と企業看護師の違い

「産業保健師」と「企業看護師」って、何が違うのか分かりにくいですよね。

現場では明確に区別されないことも多いですが、法律的には違いがあります。

項目企業看護師産業保健師
必要な資格看護師免許保健師免許(+看護師免許)
法律上の位置づけ産業看護職産業保健職
衛生管理者資格試験合格が必要申請のみで取得可能
給与傾向やや低めやや高め

特定保健指導(メタボ健診後の指導)は、医師・保健師・管理栄養士のみが実施できる業務です。看護師資格だけでは担当できない業務もあるため、保健師資格を持っていると、より幅広い役割を任されやすくなります。

また、第一種衛生管理者の資格は、保健師なら申請するだけで取得できますが、看護師の場合は試験合格(合格率約45%)が必要です。これは保健師の養成課程で労働衛生に関する内容を学んでいるためです。

ちなみに衛生管理者には第一種と第二種があり、保健師が申請だけで取得できるのは「第一種」(すべての業種の事業場で活躍できる上位資格)です。第一種・第二種の詳しい違いは、別の記事で解説する予定です。

企業に看護職が必要な理由

「そもそも、企業に看護師や保健師って必要なの?」と疑問に思いませんか?

実は、法律で企業の規模に応じて、衛生管理者を置くことが義務付けられています。

労働安全衛生法では、常時50人以上の労働者を使用する事業場は、衛生管理者を1人以上選任しなければならないと定められています。事業場の規模が大きくなるほど、必要な衛生管理者の人数も増えていきます。違反すると、罰金が科されることもあります。

衛生管理者は、医師・保健師・薬剤師などのほか、衛生管理者試験に合格した人が担えます。看護師や保健師は、企業の健康管理体制を支える重要な存在として、求人ニーズが続いているのです。

私が産業保健師として働き始めた経緯

「産業保健師って、病棟で何年か経験してからじゃないとなれないんじゃ…」と思っていませんか?

実は、必ずしも病棟経験は必須ではありません。

私の場合、新卒で健診機関の保健師としてキャリアをスタートしました。そこで予防医療や保健指導の経験を積み、その後に産業保健師として企業の現場で働くようになりました。病棟での夜勤を経験したのは、さらにその後です。

「病棟経験がないと産業保健師にはなれない」というわけではない、というのは知っておいてほしいポイントです。健診機関や訪問看護など、別の領域からのキャリアでも、産業保健師への道は開けています。

産業保健師の1日のスケジュール

始業から午前中の流れ

「産業保健師って、朝から何をしているの?」と気になりますよね。

病棟のように申し送りや受け持ち患者の確認に追われることはありません。朝はゆったりとスタートできます。

私の場合、1日の流れはだいたいこんな感じでした。

・8:30 出社、メールチェック、健康管理室の準備
・9:00 体調不良者の対応、応急処置
・10:00 健診結果の管理・記録入力
・11:00 保健指導や健康相談(個別面談)

午前中は、社員さんの体調不良対応や、面談対応がメインでした。病棟のように常に動き回るわけではなく、デスクワークと面談が交互にくる感覚です。

午後の業務

午後はどんな仕事をしているのか、気になりますよね。

午後は、企画系や事務系の仕事が増えてきます。

・12:00 〜13:00 昼休み(しっかり1時間取れる)
・13:00 健康教育の資料作成
・14:00 各支社の保健師・看護師とのオンラインミーティング(月1回)
・15:00 産業医の職場巡視に同行(月1回)
・16:00 メールや報告書の処理
・17:30 退勤

私が働いていた企業は支社が5ヶ所あって、それぞれに保健師か看護師が配置されていました。月1回、全員でオンラインミーティングをして、各拠点の状況や対応事例を共有していたんです。一人職場だからこそ、こういった横のつながりが心強い場でした。

職場巡視は、月に1回、産業医の先生が来社するタイミングで同行する形でした。社員さんが実際に働いている現場を見て、健康リスクや作業環境のチェックを一緒に行います。

病棟と違って「次から次へと処置」というスピード感はありません。1日を通して、自分のペースで進められる仕事が多いです。

残業はほぼゼロだった

「産業保健師って、本当に残業ないの?」と疑っていませんか?

私の経験では、残業はほぼゼロでした。終業時間になったら帰る、という文化が定着している企業が多いです。

もちろん企業によって違いはありますが、大手企業や産業保健にしっかり予算をかけている企業ほど、定時退社が当たり前になっています。

ただし、健康診断の繁忙期(春〜秋)は、データ整理で少し残ることもありました。それでも、病棟のような「終わらない記録」「サービス残業」とは無縁の環境でした。

産業保健師に転職して良かったこと

夜勤がない・生活リズムが整う

「夜勤がない生活って、本当にそんなにいいの?」と気になりますよね。

夜勤がないことで、生活リズムが圧倒的に整います。

私自身、その後に病棟で夜勤を経験して初めて、夜勤がない生活のありがたさを痛感しました。毎日同じ時間に起きて、同じ時間に寝る。それだけで、体調がここまで安定するのかと驚いたほどです。

夜勤による睡眠リズムの乱れは、慢性的な疲労や頭痛、メンタル不調の原因になります。夜勤がないだけで、これらのリスクから解放されるのは大きなメリットです。

土日祝休みでカレンダー通り

「土日休みって、看護師でも本当に実現できるの?」と疑問に思いますよね。

産業保健師の多くは、企業のカレンダーに合わせて勤務します。つまり、土日祝休み・お盆休み・年末年始休みが当たり前です。

これがどれだけありがたいか、病棟勤務の看護師さんならピンとくるはず。家族や友人と予定を合わせやすく、季節のイベントもしっかり楽しめます。

私は子どもがいるので、学校行事や習い事の送迎にも参加しやすく、家族との時間が圧倒的に増えました。

デスクワーク中心で身体が楽

「身体的にも楽になるの?」と気になりますよね。

産業保健師は、デスクワークと面談が中心の仕事です。立ちっぱなし、走り回るような場面はほとんどありません。

病棟勤務だと、患者さんの移乗介助や処置で腰や膝を痛めることもあります。実際、私も病棟時代は腰痛に悩まされていました。産業保健師のときは、そういった身体的な負担はほぼゼロでした。

ただし、その分「動かない」ので、運動不足には注意が必要です。

産業保健師に転職して感じたギャップ

看護スキルが活かしにくい場面がある

「看護師としてのスキルは、ちゃんと使えるの?」と気になっていませんか?

正直に言うと、病棟で身につけた手技的な看護スキルを使う場面は少ないです。

採血や点滴、創傷処置などは、ほとんどありません。応急対応はありますが、軽い体調不良への対応がメインで、急変対応のような場面は稀です。

その代わり、コミュニケーション能力、保健指導の知識、健康教育の企画力など、別のスキルが求められます。「看護師としてバリバリ手技を磨きたい」と思っている人には物足りないかもしれません。

一人職場の孤独感

「同僚との関係はどうなの?」と気になる方もいますよね。

産業保健師は、看護職が一人だけの「一人職場」が多いです。

これは大きなギャップでした。病棟では同じ職種の先輩や同僚に相談できますが、企業ではそれができません。判断に迷ったとき、自分一人で決めなければならない場面が増えます。

また、同じ職種同士の雑談や情報交換ができないことも、寂しさを感じるポイントでした。最近は産業保健師同士のコミュニティや勉強会もあるので、そういった場を活用するのがおすすめです。

求人が少なく競争率が高い

「産業保健師って、すぐに転職できるの?」と気になりますよね。

実は、産業保健師の求人は決して多くありません。特に大手企業や条件のいい求人は、競争率がかなり高いです。

産業保健師は全国でも約3,000人と希少な職種で、人気のある求人には未経験者は厳しい現実があります。経験者が優遇される傾向もあるので、未経験から転職する場合は、複数の選択肢を持っておくことが大切です。

求人情報をこまめにチェックして、タイミングを逃さないように動くことが、産業保健師への転職を成功させるポイントになります。

産業保健師に向いている人・向いていない人

向いている人の特徴

「自分は産業保健師に向いているかな?」と気になりますよね。

産業保健師に向いているのは、こんな人です。

・予防・健康教育に興味がある
・コミュニケーションを取るのが好き
・自分のペースで仕事を進めたい
・カレンダー通りに休みたい
・夜勤なしの安定した働き方を求めている
・一人で考えて行動できる

「治療よりも、健康な人がより健康に過ごせるようにサポートしたい」と思える人には、ぴったりの職場です。

向いていない人の特徴

逆に、向いていない人もいます。

・看護の手技をどんどん磨きたい
・急性期のスピード感が好き
・チームでわいわい働きたい
・指示を受けて動くほうが安心
・キャリアアップを病院で目指したい

「やっぱり病棟が好き」「看護の技術を極めたい」という人は、産業保健師に転職すると物足りなさを感じる可能性が高いです。

向き不向きを見極めることが、転職後に後悔しないために大切です。

【まとめ】産業保健師は夜勤なしで働きたい看護師の選択肢のひとつ

産業保健師(企業看護師)は、夜勤なしで働きたい看護師にとって、魅力的な選択肢のひとつです。

この記事のポイントをおさらいします。

・産業保健師は社員の健康管理を担う仕事
・「産業保健師」と「企業看護師」は資格で違いがある
・1日の流れはデスクワーク・面談・職場巡視が中心で、残業はほぼない
・土日祝休み、生活リズムが整うのが大きなメリット
・看護スキルの活用範囲が変わる、一人職場、求人が少ないなどのギャップもある
・向き不向きをよく考えてから決めるのが大切

私自身、産業保健師として働いた経験があり、その後病棟の夜勤も経験したからこそ言えるのは、「夜勤がない生活は、想像以上に体と心を楽にしてくれる」ということです。

ただし、産業保健師は誰にとっても理想の職場というわけではありません。自分の価値観や、今後どんな看護師になりたいかをよく考えて、選択肢のひとつとして検討してみてください。

「夜勤をやめたい」「もっと自分らしい働き方をしたい」と思ったら、まずは情報収集から始めてみるのがおすすめです。

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